天涯孤独の先にある将来の不安にどう向き合っていますか?
入院や万が一のことを考えたとき、頼れる身内がいない不安が頭をよぎることはありませんか?
こうした不安を抱える方々に是非知っていただきたいのが「身元保証サービス」です。
身元保証サービスとは身元保証人がいない人の為に保証人や緊急連絡先の代行をしてくれる契約型のサービスです。
この記事では身元保証サービスの概要やメリット・デメリットを解説します。
今は健康で元気に働いていても、病気になる可能性は誰にでもあります。
そして必ず死が訪れます。
身元保証サービスに頼めることを知っておくだけで、見えない不安を解消するための選択肢がひとつ増えます。
サービス会社を比較する場合のチェックポイントもお伝えします。
身元保証サービスを知って未来の人生に安心をプラスしましょう。
身元保証サービスとは
身元保証サービスとは、入院や介護施設へ入所する際に保証人代行をしたり、 緊急時の連絡先になってくれるサービスです。
一般的に病院や施設側が「身元保証人」に対して求めるのは以下の内容です。
・入院費、施設等の利用料の支払
・緊急連絡先
・遺体・遺品の引取り、葬儀等
・入院計画書やケアプラン等の同意
・医療行為への同意
身元保証サービスは保証人代行だけでなく、万が一の時の遺体の引き取りから葬祭支援まで依頼することができます。
日本総研が2020年6月に発表した研究結果では「2040年には家族などの身内から身元保証人を立てることの難しい高齢者が1,000万人を超える」と予想されています。
このことからも、高齢者による第三者の身元保証人ニーズは更に高まり提供する企業も増加していく傾向にあります。
一方で「身元保証サービス」には正確な定義がなく、具体的な制度や法律がありません。
企業により提供するサービス内容や費用も異なります。
身元保証サービスの利用を検討する場合は、事前に契約内容をしっかり確認して自分にあったプランを見つけることが重要です。
身元保証サービスに頼めること
身元保証サービスは提供する企業によりサービス内容が異なります。
基本的には以下3つのサービスに分類されます。
身元保証サービス
- 病院や福祉施設等に入院、入所する際の身元保証人の代行
- 病院、施設からの緊急連絡先
- 賃貸住宅に入居する際の保証人の代行
死後事務サービス
- 病院・福祉施設等への費用の精算代行
- 死亡時の遺体の確認・引取り
- 居室の原状回復
- 残存家財・遺品の処分
- ライフラインの停止手続
- 葬儀・納骨・法要の支援
日常生活支援サービス
- 緊急時の親族、知人への連絡
- 通院、通所の送迎、付添い
- 役所、金融機関等の手続の代理
- 電話、訪問による定期的な安否確認
- 買物支援
- 自宅の掃除
身元保証サービスのメリットとデメリット
メリット
人間関係に気を使わなくて済む
天涯孤独の場合、保証人となる身内がいないので第三者にお願いするしかありません。
親戚がいたとしても、日頃から頻繁に交流がある関係でない限り、快く引き受けてくれる可能性は低いでしょう。
身元保証サービスを利用すれば人間関係に気を使わなくて済みます。
もしもの時の安心を手にいれることができる
人間生きていれば、いつ病気になって入院することになっても不思議ではありません。
今は健康でも、歳を重ねていけばその可能性は更に高まります。
住まいについてはどうでしょうか。
例えば、定年退職を機にもう少し安い家賃の家に引越したいと思うかもしれません。
そんな時に保証人を頼む人がいないという理由で、第二の人生の選択もできないなんて悲しいですよね。
身元保証サービスを利用すれば、いざという時にも慌てずに済みます。
お金で済むと割り切ってしまえば、常に身元保証人がいる安心感が手に入ります。
デメリット
費用がかかる
身元保証サービスを利用するには、まとまった費用が掛かります。
事業者により入会金や月会費の有無、料金に含まれるサービス内容が異なり、具体的な費用を公開していない企業も少なくありません。
可能な範囲で費用の相場を比較してみましたので参考にしてください。
費用は50万円〜100万円とかなり幅がありますが、高額であることは間違いありません。
実際に契約するのは、だいたい何年後にするのか。
資金を準備するためには、今からいくらづつ貯めていけば良いのか。
出来る限り早い段階で資金計画をたてておくことをおすすめします。
サービス会社が倒産する可能性がある
契約をした企業が倒産した場合にサービスが受けられなくなる可能性があります。
又、預けていたお金が戻ってこなかったり、戻ってきたとしてもごく一部になる可能性があります。
悪質な会社も存在する
残念ながら、現在の「身元保証サービス」は国による規制が充分ではありません
中には悪質な会社も存在し、当初の説明内容と契約が違っていたり、後から高額な代金を請求されるケースがあります。
身元保証サービス会社を比較する時の8つのチェックポイント
身元保証サービスを展開している企業は多数あります。
インターネットのホームページを見たり、資料を取り寄せて比較検討しましょう。
1.困っていることを明確にする
自分が何に困っているのか。
何が必要なのかを明確にします。
例えば
今は仕事もしているし日常生活の心配はないので、入院や引越しの身元保証人に備えたい
→身元保証サービスを検討する
まだ先だけど自分が死んだ時のことが心配だ
→死後事務サービスを検討する
みたいな感じです。
身元保証サービスを利用する目的を明確にし、支援内容をしっかりと確認して自分にあったプランを探しましょう。
2.評判と信頼性は高いか
口コミやレビューを確認し、企業の評判を調べましょう。
契約した企業が倒産してしまった場合、サービスを受けられないばかりか、解約金や預託金が戻ってこないなんてことも考えられます。
- 設立はいつか
- 実績はあるか
- 経営規模はどのくらいか
等を確認して信頼性を判断します。
大手であればあるほど信頼性が高い傾向にありますが、中小規模でも特化した質の高いサービスを提供している場合もあります。
企業の実績や専門性を考慮して選びます。
3.サービス内容は希望を満たしてくれるか
どの企業が自分の悩みを解決してくれるのかを比較検討します。
- 不要なサービスと抱き合わせになっていないか
- 保証範囲は充分か
- 条件は自分の理想とあっているか
- ニーズに合わせてサービス内容のカスタマイズができるか
4.適切な料金が設定されてあるか
料金が適切で自分の許容範囲内かどうかを確認しましょう。
- 費用は他社と比較して適切か
- 追加料金や隠れた費用がないか
- 年会費や月額料金が発生する場合、無理なく支払いが続けられるのか
5.死後事務サービスの預託金の管理は安全か
死後事務サービスを契約した場合、事前に預託金の支払が必要な場合があります。
預託金とは、葬儀や納骨等にかかる費用相当額を事前に支払う保証金のようなものです。
金額は約50〜150万円が相場 だとされており、かなりの大金を預けることになります。
預かった預託金を企業がどのように管理しているかを確認しましょう。
企業の資金とは別に信託銀行や信託会社で分別管理していれば、企業が倒産した場合でも安全です。
6.契約内容の解約・変更が可能か
契約後に解約やサービス内容の変更が可能かどうかを確認しましょう。
- 解約や変更はできるのか
- 解約や変更が可能な場合、別途料金が発生するのか
- 解約をした場合の預託金はどうなるのか
状況は常に変化します。
さまざまなケースを想定して、柔軟に対応してくれる企業を選びましょう。
7.カスタマーサポートの体制は万全か
問い合わせに対する対応の迅速さや、サポート体制がしっかりしているかを確認します。
何か問題が発生したときに、24時間いつでも対応可能なこと。
いざとなった時に頼りにならなければ全く意味がありません。
電話・メール・窓口等、複数のサポートツールがあると便利です。
8.相談窓口があれば利用する
契約の前に相談できる窓口があれば活用してみましょう。
書面やホームページで調べるより、口頭で説明された方がわかりやすいですし、対面で今の状況を伝えることで、より自分にあったプランの提案がしてもらえるからです。
- 担当者は接しやすいか
- 必要な知識やスキルを備えているのか
- 契約内容・サービス内容の丁寧な説明があるか
- 自分にあったプランを提案してくれるか
契約後は永いお付き合いになります。
天涯孤独の私達には家族のような存在になるのですから、納得いくまで相談しましょう。
まとめ
この記事では身元保証サービスについて解説しました。
企業により異なりますが、身元保証サービスへ頼めることは基本的に3つに分類されます。
- 身元保証サービス
- 死後事務サービス
- 日常生活支援サービス
身元保証サービスのメリットとデメリットは以下のとおりです。
身元保証サービス会社を比較する時の8つのチェックポイントです。
- 困っていることを明確にする
- 評判と信頼性は高いか
- サービス内容は希望を満たしてくれるか
- 適切な料金が設定されてあるか
- 死後事務サービスの預託金の管理は安全か
- 契約内容の解約・変更が可能か
- カスタマーサポートの体制は万全か
- 相談窓口があれば利用する
身元保証サービスは費用がかかります。
その一方で、費用以上の価値を持つ心強い支えとなり得るものです。
検索力がある今のうちからご自身のニーズに合ったサービスを見つけておきましょう。
“知っている”ことが大切です。
知識を持つことで最適な選択肢を選ぶことができるからです。
この記事を通して、身元保証サービスの理解が深まり不安を和らげるお手伝いができれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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