あなたは洋服を何枚持っていますか?
そう聞かれて正確な枚数を答えられる人はそう多くはないのでしょうか。
119枚
これは(一社)日本衣料管理協会で調査した45歳から50歳の女性が持つ洋服の平均枚数。
50代に入ると平均65枚と約半分に減ります。
人によっては下着や靴下も洋服と考える人もいるでしょう。
ここでは直接肌に触れない、トップス・ボトムス・アウターを対象としています。
もしもこの枚数を見て少ないと感じたなら、服を持ちすぎているかもしれません。
服を減らすことはただの整理整頓ではありません。
今の暮らしをラクにするだけでなく、未来の自分のための準備でもあります。
私はなるべく物を持たない暮らしをしています。
捨てては増えるを繰り返し、今では25枚の服で1年を過ごしています。

不便を感じるどころか、もっと減らしたいとさえ思っている程です。
- 物に縛られず軽やかに生きたいと思っている
- 終活を意識し始めた
記事でお伝えしたいこと
- 服を減らす=誰かのためではなく自分のため
- 服を減らすと自分が好きになる
- 服を増やさない為に私が決めた3つのルール
家族がいないからこそ、自分の人生は自分で整えるしかありません。
服を減らしたいと思っていても、なかなか手がつけられない方の参考になれば嬉しいです。
服を減らす=誰かのためではなく自分のため

1日は24時間しかない。だから服を減らして時間を手にいれよう
服を減らすと時間を効率的に使えます。
選択肢が減り、メンテナンスの手間が最小限で抑えられるからです。
ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授の研究によると、人は1日約35,000回の決断をしているとされています。
これには無意識におこなわれる決断のほか、日常生活の決断も含まれます。
私は人生から選択肢を無くしたいと考えて生きてきました。
本当に大事なことだけに脳のリソースを使いたいからです。
天涯孤独の私はすべてを自分で決めなくてはいけません。
食事の献立から将来自分が入るお墓のことまで様々です。
服が多いと毎朝”何を着ていこう”か悩みます。
沢山の服の中からその日の気分・天気・会う相手にぴったりの服を選ぼうとするからです。
服にあう靴や鞄も決めなくてはいけないでしょう。
コーディネートが楽しいという方もいるかもしれません。
でも多くの場合、忙しい朝の小さな決断に苦労されているのではないでしょうか。
アップルの創業者である故スティーブ・ジョブズ氏が、毎日黒のタートルとジーンズを着ていたという話をご存じですか?
彼は仕事のパフォーマンスを上げるために、服を選ぶという決断をやめたのです。
服を減らせば着ていくものに悩むことがなくなります。
選びたくても選択肢がないのですから当然です。
服を減らせばメンテナンスの手間もグッと減ります。
- 洗濯して畳む時間
- アイロンをかける時間
服が多ければそれだけ手間が増えてしまうもの。
必要な服だけに厳選すれば、管理がラクになるだけでなく一着一着を大切に扱うようになります。

さぁ身支度をサッと終えたら空いた時間で何をしましょうか。
- 仕事のスケジュールを整理する
- 大切な人への誕生日プレゼントを考える
あるいは耳で聴く読書を楽しむのもいいですね。
たとえば気になっていた自己啓発本をオーディブルで聴いてみるのはどうでしょう。
Audible(オーディブル)とは、Amazonが提供する「聴く読書」のサービスです。
プロのナレーターや俳優が本を朗読してくれるので、忙しい日々の中でも目を使わずに読書を楽しめます。
一日はたったの24時間。
悩む時間を減らして、より充実した時間を手にいれましょう。
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体力があるうちに服を減らして未来の自分にラクをさせよう
私は母の遺品整理を一人で行いました。
そのときに強く感じたのは、50代の自分だからなんとかやり遂げられたということです。
遺品整理は想像以上に大変な作業です。
精神的な負担だけでなく体力も必要な重労働だからです。
特に服は、一着一着は軽くてもまとまると驚くほどの重さになります。
45リットルのゴミ袋をパンパンに詰め込み、息を切らしながら何度もマンションのゴミ収集場まで往復しました。
さらに服を収納していた家具の処分にも一苦労。
マンションの1階にある回収場所まで、大型のタンスを6階の自宅から運び出さなければなりませんでした。
関連記事
遺品整理に悩むあなたへ。10年の経験から学んだ4つのステップ
この経験から私は思いました。
「こんな大変な作業を未来の私にさせるわけにはいかない」と。
服を減らせば、タンスや衣装ケースが不要になります。
収納家具が減る分、部屋が広くなり掃除もしやすくなります。
床にモノがなければ転倒リスクも減り、安全な暮らしにつながります。
年齢を重ねた自分が、少しでもラクに暮らせるように。
今のうちから、未来の自分のための準備を始めておきませんか?
欲をなくせば年金生活になっても困らない
以前の私は洋服を減らそうなんて考えたこともありませんでした。
季節が変わる度に服を新調するのは当たり前。
雑誌を見ては”欲しい”気持ちを抑えられずに次から次へと服を増やしていきました。
毎月3万円以上を被服費に費やし、ボーナスが入れば10万以上使っていたことも。

それでも何とか生活ができたのは、少ないながらも毎月お給料をもらっていたからです。
満員電車が辛くても、嫌いな上司がいても、我慢して仕事を続けてきたからなのです。
私は数年後に定年を控えています。
この先宝くじにでも当たらない限り収入が増えることはないでしょう。
退職後は時間に追われず、のんびり生きていきたいと思っているからです。
もちろん体と頭が元気なうちは、いつまでも働きたいと思っています。
自分が楽しいと思える仕事で少しだけお給料をいただいて、最終的には年金のお世話になるのが理想です。
「買えない」のではなく「買わない」
本当に必要なものだけを選び、満足できる習慣を作ることが大切です。
「いつも新しい服が欲しい」
という気持ちを今から手放しておけば、収入が減っても困ることはありません。
最後の片づけは誰かに任せるしかない。だから今から準備する
家族がいない私にとって、自分の持ち物の整理はいつか必ず向き合わなければならないテーマでした。
もしも私に何かあったら、荷物を整理するのは間違いなく第三者だからです。
であれば少しでも作業の負担を最小限にしたい。
そう思うのは自然なことでした。
プロの遺品整理業者なら、どれだけ大量の荷物でも淡々と片づけてくれるでしょう。
それでも自分が身に着けていた服が、他人の手で無造作に処分されるのはやはり寂しいものです。
だからこそ、終活の一環からまず服を少なくすることから始めました。
「限りなく片付けをしなくていい状態にしておくこと」
最後のとき。
片づけをする方が呆れるほど少ない荷物で静かにこの世を去る。
それが私の目指すゴールです。
服を減らすと自分が好きになる

少なくても好きな服=自分が好きになる
服の数を減らすと自分の本当の好みが見えてきます。
そこに残ったのは”何となく”ではなく”本当に着たい”と思って選び抜いた服だからです。
クローゼットの中にこんな服はありませんか?
- たまには明るい色を着てみようと思って買ったけど結局袖を通していないTシャツ
- いつもパンツだからと思い切って買ったのに札がついたままかけっぱなしのスカート
持つ数を絞ると、自然に自分らしい服だけが残ります。
お気に入りしかないから、毎朝服選びに迷うこともありません。
数が少ないからこそ、一着の服を大事に扱うようにもなります。
そして数を減らした分、本当に気に入った服を選べるようになります。
“安いから買う”のではなく”これが欲しい”と思える服だけを迎える。
そうすると無駄な買い物は減り、結果的にお金も使わなくなります。
服は少なくても自分らしく心地よく過ごせる。
そのスタイルを貫く自分は、ちょっとかっこいい。

その延長線上にあるのは、素敵に年を重ねる自分です
「少なくても好きな服を着る生活」はシンプルなだけでなく、「もっと自分を好きになる生き方」なのかもしれません。
習慣を継続できる=自分を好きになる
“服を増やさないで必要な量だけで暮らす”
この習慣が続けられたら、それだけで自信になります。
どんなことでも習慣にするのは簡単なことではないからです。
特に服を減らすことは緊急性がないので先延ばしにしてしまいがちです。
私も実際そうでした。
習慣を身につけるためは、何よりも繰り返しが大切です。
せっかく処分したのに、また同じような服を買ってしまう自分がいました。
「買いたければ買えばいいじゃないか」
そう思って途中であきらめそうになったこともありました。
でも理想の生活は誰でもなく自分の手で作るしかありません。
私は自分なりに服を増やさないためのルールを決めて習慣づけることに成功しました。
具体的な方法は後述の「服を増やさない為に私が決めた3つのルール」でご紹介します。
今私が理想の暮らしができているのは、頑張った過去の自分のお陰だと思っています。
“やればできる”という自信がもてたら、どんなことにも前向きに挑戦できるようになりました。
“駄目でもともと。やらない方がもったいない”

そう考えられるようになった自分が、実は嫌いではありません。
自分で決断できる=自分が好きになる
服を減らす経験を通じて「いる・いらない」の判断が驚くほどスムーズになりました。
自分の中での基準がはっきり固まり「捨てる決断力」がついてきたからです。
服だけでなく、日用品や家具、さらには人間関係まで「本当に必要なもの・不要なもの」をしっかり取捨選択できるようになりました。
前述したように私たちの人生は常に選択の連続です。
どんな些細なことでも決断の場面があり、その度に迷っていては時間がいくらあっても足りません。
決断力を身につけることは、何よりも自分を守るために大切だと思っています。
決断を迷わせる一つの大きな要因が他人の目線です。
いつも同じ服を着ている
こう思われたくなくて大量に服を持っている方はいませんか?
心配しなくても大丈夫。
人は自分が思うほど他人を気にしていないものです。
自分自身が忙しくて、あなたが何を着ていたかなんて覚えてもいないでしょう。
言われてみれば私も会社の同僚が着ていた服なんて思い出せません。
少ない服で暮らす生活は、まさにこのことを教えてくれました。
自分は自分。
そう思えるようになったら、他人をねたんだり羨ましいと思うこともなくなりました。
人からどう思われるかどうかより、自分に正直な選択ができる。
決断できる自分が更に好きになるのです。
服を増やさない為に私が決めた3つのルール

1. 1アイテム3着ルール|洗濯の手間を減らして快適に
私は洗濯頻度の高い服を1つのアイテムにつき3枚までと決めています。
なぜ3枚なのか?
洗濯の頻度がちょうどよくなるからです。
- 1〜2枚しかないと、毎日or1日おきに洗濯が必要
- 3枚あれば仕事がある平日は1回で済む
私は平日の帰宅後に乾燥機付きの全自動洗濯機にお任せしています。
乾燥機付きの洗濯機があると確かに便利ですが、大事なのは”仕組み”をつくること。
例えば…
✔︎ 速乾性のある服を選ぶ
✔︎ 夜のうちに洗濯して、部屋干ししやすい環境を作る
✔︎ 仕事用・普段着を兼用して、洗濯頻度を調整する
ちょっとした習慣を変えるだけで、3枚ルールを取り入れることは可能です。
乾燥機や扇風機を上手に使えば部屋干しでも臭いは気になりません。
2. ハンガーの本数を決めてそれ以上増やさない
私はハンガーを20本までと決めています。
ハンガーが増えると「服を増やしていい」と思ってしまうからです。
クリーニング屋さんのハンガーは返却or処分。
これで”うっかり服を増やすリスク”を防げます。
収納の枠を決めて、常に収まるようにしておくのがポイントです。
私がハンガーにかけている衣類は以下のとおり。
- トップス(春秋兼用)3着
- トップス(冬用) 3着
- トップス(夏用) 3着
- アウター(春秋兼用) 2着
- アウター(冬用) 3着
- ボトムス(オールシーズン) 4着
- 部屋着(オールシーズン) 上下1セット
- 喪服1着
アウターのうち自宅でクリーニングができない4着をクリーニングに出しています。
私が使っているのはリナビスという宅配クリーニング会社です。
リナビスを選んだ理由は5つ。
①引取りにきてくれるので重い衣類を店まで持参しなくていい
②指定した返却日まで衣類を預かってもらえる(最大12ヶ月)
③取れかけたボタンつけや、毛玉とりなどの自称”おせっかいサービス”
④枚数一律料金なので厚手のアウターだとお得
⑤ふるさと納税が使える
毎年暖かくなってきたゴールデンウィークに引き取りにきてもらうのが恒例です。
10月に返却されるまで何もかかっていないハンガーが主の帰りを待っています。
3. オールシーズン着られる服を選ぶ|衣替え不要でラクになる
私は専用という概念をなくしました。
選ぶ服の基準は、どの季節でも着られること。
- トップスは基本重ね着で温度調整
- ボトムスは1年中4着を着まわし
- 仕事も休日も同じ服で過ごす
冠婚葬祭用は喪服だけ、もしもの時はレンタルすればいいと考えています。
この方法にしてから衣替えをしなくなりました。
シーズン外の服を収納するスペースを確保する必要もありません。
何をどれくらい持つかは長い目で様子をみながら決めるのがいいでしょう。
暑さや寒さの感じ方は人それぞれだからです。
ウール混のインナーや綿麻のトップス等、素材選びを工夫して自分の最適な枚数を決めてください。
おわりに|洋服を減らすことは「未来への準備」

洋服を減らすことは、今の自分の身の回りを整えること。
そして未来の自分への準備でもあります。
服を減らす=誰かのためではなく自分のため
- 1日は24時間しかない。だから服を減らして時間を手にいれよう
- 体力があるうちに服を減らして未来の自分にラクをさせよう
- 欲をなくせば年金生活になっても困らない
- 最後の片づけは誰かに任せるしかない。だから今から準備する
身軽に生きることで、気持ちも前向きになり自分が好きになります。
少なくても好きな服=自分が好きになる
- 少なくても好きな服=自分が好きになる
- 習慣を継続できる=自分を好きになる
- 自分で決断できる=自分が好きになる
私は自分なりに服を増やさないためのルールを決めて習慣づけることに成功しました。
服を増やさない為に私が決めた3つのルール
- 1アイテム3着ルール|洗濯の手間を減らして快適に
- ハンガーの本数を決めてそれ以上増やさない
- オールシーズン着られる服を選ぶ|衣替え不要でラクになる
「服を減らそうかな」
もしもそう考えているなら今がチャンスです。
まずは1着手放してみましょう。
それだけで意外と”なくても困らない”と気づけるものです。
未来の自分のために、今できることから始めてみませんか?
この記事が皆さんのきっかけになれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あわせて読みたい。
【持たないくらし】服を減らすと良いこと。服を減らす方法。
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