「一人だからこそ挑戦できることって何だと思いますか?」
「人生の節目を迎えた今、次に目指す夢は何ですか?」
年齢を重ねると挑戦することにためらいを感じる時もありますよね。
特に天涯孤独となればなおさらです。
私もその一人でした。
50代で一人きり。
リスクを取るのが怖くてずっと夢を見ているだけ。
行動に移せない日々が続いていました。
でもある日ふと思ったんです。
『このまま何もしないで後悔するくらいなら、失敗してもいいから挑戦してみよう』と。
挑んだのはマンションのフルリノベーション。
私は想定していた予算を大幅にオーバーしてローンを組みました。
安定した収入があるのも定年までのあと数年。
世間の常識から見れば「無謀」と思われるかもしれません。
でも諦めたくありませんでした。
天涯孤独だからこそ私の家を理想の形にしたかったからです。
結果として、リノベーションは人生で最高の選択でした。
ここは私だけの特別な空間。
そこで過ごす時間が私のエネルギーの源になっています。
この記事でお伝えすることは以下です。
- 賃貸ではなく持ち家を選んだ理由
- リフォームを決めたらしておくべきこと
- リフォームではなくリノベーションリフォームを選んだ理由
- 私がこだわった5つのポイント
天涯孤独だからこそできた挑戦についてお話しします。
反省点も含めた私の経験があなたの新しい一歩のヒントになれば幸いです。
リフォーム前後の写真も公開しますので、是非最後までお読みください。
賃貸ではなく持ち家を選んだ理由
好きにリフォームできる自由さ
賃貸住宅では改装に制限が多く、自分のライフスタイルに合わせた空間づくりが難しいことが一般的です。
しかし持ち家であれば管理規約の範囲内で好みの内装や設備にリフォームできます。
壁紙や床材の変更、収納スペースの追加、キッチンや浴室の設備の更新など、自分が快適だと感じる住空間を作り出すことができます。
たとえば老後に備えてバリアフリー化を進めたり、ペットを飼うための専用スペースを設けたりすることも可能です。
暮らし方やライフステージの変化に合わせた改装ができるのです。
老後の安定感
高齢者になると賃貸物件を借りにくい傾向があります。
特に独居の場合は孤独死や認知症などを心配して入居を断られるケースもあります。
収入が年金のみの場合や連帯保証人が立てられない場合はさらに困難になるでしょう。
更新時に退去を求められるリスクもあります。
天涯孤独の人は保証人がいない方がほとんどだと思います。
持ち家であれば 急な立ち退きに怯える必要がありません。
住居を失う心配をせずに安心して暮らしていけるのです。
長期的な経済的メリット
賃貸では生涯にわたって家賃を払い続けなければなりません。
持ち家の場合、ローン返済が終われば家賃の負担がなくなります。
以前に一度、賃貸への引越しを検討したことがありました。
自宅周辺で探してみると想像以上に家賃の相場が高いことがわかりました。
虫が大嫌いな私は、築年数が浅いこと・現在と同じ6階以上の部屋であることで検索。
更に駅から近い部屋に絞り込むと 家賃が住宅ローン返済金額と同じくらいか高いところしかみつかりませんでした。
年を取るにつれ収入が減少することを考えると希望通りの部屋に住めない可能性があります。
私はそのまま今の持ち家に住み続ける選択をしました。
最終的に資産となる可能性がある
賃貸物件は毎月家賃を支払っても自分の財産にはなりません。
持ち家の場合住宅ローンを完済すれば、家は自分のものとなります。
固定資産税がかかりますが以後は維持費のみで住み続けることができるのです。
老後の生活を考える際、持ち家があることは大きな安心材料となります。
資産として家を持つことで、住む場所の確保ができ経済的な安定感も生まれるのです。
前提としてマンションは、購入した瞬間から資産としての価値が変動し始めます。
時間の経過とともに一般的には価値が下がっていくことが多いです。
建物の経年劣化や環境や市場の供給と需要のバランスの変化と要因は様々です。
相場は常に変動するため定期的に確認しておくと良いでしょう。
スーモ等の不動産ポータルサイトのAI査定ツールを利用すれば、簡単に査定額を調べることができるのでおすすめです。
将来の意思決定にも役立ちますので効果的に相場をモニタリングしましょう。
リフォームを決めたらしておくべきこと
目的と優先順位を明確にする
何のためにリフォームを行うのか目的と優先順位を明確にしておきましょう。
生活の質を上げたい、老朽化した部分を直したいなどリフォームの理由は人それぞれです。
- どこが不満でリフォームをしたいのか
- 家全体の雰囲気を変えたいのか
- 部分的な修繕だけで良いのか
具体的な質問を自分に投げかけてみましょう。
次に何を優先するのかを決めます。
やりたいことがたくさん出てくるのは当然のことですが、すべてを一度にやると予算も時間も増えてしまいます。
- キッチンのリフォームを優先するのか
- 浴室の改装を先にするのか
- エネルギー効率を考慮した断熱性能の向上を考えるのか
リフォームは今だけでなく将来の生活を見据えて行うことが大切です。
年齢を重ねるにつれて、バリアフリー化や手すりの設置などが必要になる場合もあります。
今後のライフスタイルに合わせて、いつまでも快適に過ごせる空間作りを目指しましょう。
予算計画をたてる
リフォームのときにまず頭にうかぶのは「どんな家にしたいか」という夢や希望ですよね。
新しいキッチンやおしゃれなバスルーム、床材の質感まで想像が広がります。
その夢の実現のために最も大切なのはしっかりとした予算計画を立てることです。
なぜならリフォームは想定以上に費用がかかるものだからです。
最初の見積りでは希望の範囲内と思っていても、実際に計画を進めていくうちに「これもやりたい」「あれも追加したい」と欲が膨らむのはよくあることです。
モデルルームに行くと標準的なプランよりも少し高価なオプションのほうが魅力的に見えませんか?
『どうせなら、もう少し素敵にしたい』と思うのは自然な感情です。
私はこの感情に負けて大幅に予算オーバーとなりローンを組まなければなりませんでした。
後述しますが大規模なリフォームの場合、仮住まいの為に一時的に部屋を借りる必要があります。
家賃だけでなく往復の引越費用も予算に組み入れておきましょう。
信頼できる業者選び
リフォームを成功させるために重要なのが信頼できる業者選びです。
選び方次第で結果が大きく左右されるので注意が必要です。
信頼できる業者をみつけるポイントは3つです。
①過去の実績や口コミを確認する
過去の実績を調べましょう。
これまでどのようなリフォームを手がけてきたのか、仕上がりの評価はどうか。
インターネットの口コミや評判を参考にしましょう。
実際に施工された方がいれば、直接生の声を聞いてみるのも良いですね。
②複数の業者に見積もりを依頼する
リフォームは大きな費用がかかるため、複数の業者から見積もりをとることがかかせません。
価格だけでなくプランの内容や提案の詳細を比較することで、各業者の信頼性や適切性が見えてきます。
同じ要望でも提案される内容が大きく異なることもあります。
プランを提案した理由や経緯もしっかり確認して慎重に検討しましょう。
③担当者とのコミュニケーション
業者選びで見逃せないのが担当者とのコミュニケーションです。
要望がしっかりと伝わらなければ思っていた仕上がりとは違う結果になってしまいます。
こちらの希望を正確に理解し、誠実に対応してくれるかどうかは信頼できる業者を見つけるうえで非常に重要です。
- こちらが抱く疑問や不安に対して丁寧に答えてくれるか
- 進行中の問題にも真摯に向き合ってくれているか
ここは是非厳しい目でチェックしてください。
リフォームが決まると何度も打ち合わせをしながら、担当者と一緒に理想の住まいを組み立てていきます。
見積りから工事が終わるまで半年以上のお付き合いになることもあるでしょう。
私達には設計の知識もなければ設備の情報もありません。
迷ったり悩んだりすることばかりなのです。
天涯孤独の私は仕事をしながらすべてのことを一人で決めなくてはなりませんでした。
打ち合わせは休日の週末しかできません。
担当者の方はこの点にも配慮しつつ、私が納得いくまで何度もモデルルームや展示場へ足を運んでくださいました。
お陰で帰りたくなる理想の家が完成しました。
工事スケジュールと日程の確認
リフォーム工事の期間やスケジュールを事前に確認し、生活への影響を最小限に抑えられるよう調整しましょう。
工事の遅延が発生した場合の対策も事前に話し合っておくとスムーズです。
特に大規模なリフォームでは仮住まいが必要になることもあります。
仮住まいとは、工事の期間中一時的に他の家に住むことです。
短期的に賃貸物件を借りて工事が終わったら戻ってくる。
数か月の間で引越しを往復で2回しなければならないということです。
私も約3ヶ月間の仮住まいをする予定になっていました。
ここで事前にスケジュールの確認をしっかりしていなかった私は大失敗をするのです。
2月に入り担当の方から部屋の引き渡し日の連絡がきました。
「2月20日から工事に入ります」
前日迄に部屋を空にして引き渡してくださいと言われました。
引き渡しは3月末と勘違いしていた私は大慌て。
職人さんのスケジュールや資材納期の関係で日程の変更はできないとのことでした。
タイミングが悪いことに季節は転勤・入学シーズン。
短期で賃貸契約ができるところも少なく、空いていても不便なところばかり。
不運は重なり、何社あたっても2週間後にお願いできる引越し業者はみつかりませんでした。
私は持ち物を処分する覚悟を決めました。
今の家に置いておくことも、仮住まい先へ持っていくこともできないのだから仕方ありません。
やっと見つけた家具付きのウィークリーマンションへ入居できるのは3月1日からでした。
部屋の引き渡しをしてからまだ10日間もあります。
住む場所があることの有難みを身をもって知りました。
仮住まい先へ引っ越すまではホテル暮らしをするしかありません。
自宅近くの東横インを予約できたのは幸運でした。
家電や家具は全て業者へ引き取り依頼をしました。
食器や衣類は数枚づつ残して処分。
写真の一部を携帯で撮影してシュレッダーにかけていくのは生きてきた証を消していくようで辛い作業でした。
なんとか持ち物の9割を処分しました。
どうしても捨てられないものは玄関外の小さな納戸に収納して、残りはLサイズの段ボール2つに納めました。
1ルームの仮住まい先に大きな段ボール2個を置くスペースはありません。
空いている部屋があるからという友人の好意に甘えて預かってもらうことになりました。
引き渡しの前日。
段ボールを友人宅へ送り、私はキャリーバック1つで部屋を出ました。
リフォームではなくリノベーションリフォームを選んだ理由
リフォームとリノベーションの違い
リフォームは「リフォーム」と「リノベーションリフォーム」があります。
私がリノベーションリフォームを選んだ理由は3つです。
間取りが自由に変えられる
リノベーションリフォームは部屋を支える重要な骨組みや壁以外を動かすことが可能です。
不要な壁を取り除き自由に間取り変更ができるのです。
2LDKの部屋は複数の扉で仕切られていました。
この扉が本当に邪魔で仕方ありませんでした。
洗濯物を干すのにもひと苦労。
洗面所の扉、リビングへの扉、ベランダへ続く部屋へ入る扉。
両手に洗濯物を抱えて複数の扉を通るのは大変な作業でした。
キッチンや水回りの位置も使い勝手が悪く、生活動線をなんとかしたいと思っていました。
見えない部分の老朽化が不安だった
リノベーションリフォームには配管や配線の整備も含まれています。
サビや腐食で劣化した専有部分の給排水管を新しい配管と取り替えたり、 壁や天井の中に断熱材を正しく充填します。
我が家は築15年越え。
突然の水漏れや配線トラブルが発生する前に見えない部分のメンテナンスをしておきたいと思いました。
リノベーションリフォームが私の夢だった
リノベーションリフォームの魅力を知ったのは、インテリア雑誌を手に取ったのがきっかけでした。
シンプルで機能的な空間、こだわりのデザインを自分の家に取り入れるというアイデアに心が躍り、私もやってみたいと思うようになりました。
他にやりたいことは特にありませんでした。
海外旅行にも興味がなく、国内旅行でさえもあまり関心がありません。
自宅で過ごすのが何よりも好きな私にとって、家を自分の理想通りに変えることの方に価値を感じました。
予算計画が甘かったのは事実です
既にお伝えした通り、貯金だけでは足りずにローンを組まなければなりませんでした。
住宅ローンは完済していましたが、数年後に定年を控えている身で無謀な選択だったかもしれません。
それでも私は諦められませんでした。
自分の思い描いた空間を作ることが長年の夢だったからです。
- 目標は定年迄に繰り上げ返済する
- 無理なら退職金で完済する
- それでも無理ならマンションを売る
天涯孤独だからできる選択でした。
我が家のポストには毎日のように”売却しませんか?”の広告が入ってきます。
AI査定なので正確ではありませんがマンション相場を調べてみても、今ならそこそこの値段で売れそうです。
私には家族を養えなくなるという不安や介護の心配がありません。
私だけが生きるくらいはなんとかなるだろうと考えリフォームの計画を進めました。
【実例】私がこだわった5つのポイント
2LDKを一体化
間仕切り壁を払い、開放的な空間に改装しました。
私一人なのですから”専用の場所”という概念は不要です。
全ての扉を取り払いました。
段差をなくして 玄関からリビングまで家全体の床をフルフラットに。
老後の備えも万全です。
回遊動線の活用
回遊動線を設置しました。
- 玄関 → 水回り → キッチン →リビング→クローゼット→ 玄関
- 玄関 → クローゼット →リビング→ キッチン→水回り→玄関
この動線は玄関から入って家の中をぐるっと一周できる設計になっています。
買い物から帰宅して手を洗いそのままキッチンへ。
食材をすぐに冷蔵庫にいれることができます。
無駄な動きがなくなり家事の効率がアップしました。
朝の掃除はクイックルワイパー片手に部屋を一周するだけ。
3分で完了です。
キッチンを部屋の中心に設置
我が家のキッチンは独立型でした。
調理スペースを隠せるのは良かったのですが、閉塞感がありテレビを見ることも窓の外の天気を確認することもできません。
キッチンにいる時間は意外と多いものです。
思い切って部屋の中心にシステムキッチンを設置しました。
朝はお弁当の用意をしながらリビングにあるグーグルホームでニュースを聞いて、夜は音楽を聞きながら夕食の準備をします。
窓から入る心地よい風を感じながら料理ができるのは何とも贅沢な時間です。
外の景色を眺めながら季節の移り変わりを感じることもでき、キッチンに立つ時間が一層楽しみになりました。
照明を全てダウンライトにした
照明を全てLEDのダウンライトにしました。
部屋がすっきりして掃除が不要であることが選んだポイントです。
LEDは消費電力が少なく電気代の節約になり寿命が長いので交換頻度も少なくてすみます。
年齢を重ねて面倒になる交換作業から解放されるのは嬉しいポイントです。
一般的に寿命は40,000時間で毎日8時間使用すると約13年もつ計算になります。
幸い南向きの我が家は日中に電気をつけることはほとんどありません。
その事を考慮するともう少し長くもつのではないかと思っています。
気になる交換費用は15万程と安くはありません。
いつかは必要になる費用なので、こつこつ準備しておこうと考えています。
壁の素材はシリカライムを採用
部屋の壁をシリカライムにしました。
シリカライムとは100%天然無機素材の塗り壁材で、合成樹脂や化学物質を一切含まない環境に優しい素材です。
空気浄化作用があり、有害物質や悪臭を吸着・分解する能力があります。
抗菌・防カビに効果もあり快適な室内環境を作ります。
「軽井沢の風のようですよ」
壁素材を迷っていた私にシリカライムを勧められた時の担当者の言葉です。
耐久性が高く時間を経て強度が増していくシリカライムはメンテナンスも簡単です。
毎日玄関をあけると心地よい空気が迎えてくれるのが楽しみでなりません。
まとめ
私のリノベーションリフォーム体験をご紹介しました。
老後に備えて賃貸を選ばなかった理由
- 好きにリフォームできる自由さ
- 老後の安定感
- 長期的な経済的メリット
- 最終的に資産となる可能性がある
リフォームを決めたらしておくべきこと
- 目的と優先順位を明確にする
- 予算計画をたてる
- 信頼できる業者を選ぶ
- 工事スケジュールと日程の確認をする
信頼できる業者をみつけるポイントは3つです。
①過去の実績や口コミを確認する
②複数の業者に見積もりをの依頼する
③担当者とのコミュニケーション
リフォームとリノベーションリフォームの違い
リノベーションリフォームを選んだ理由
- 間取りが自由に変えられる
- 見えない部分の老朽化が不安だった
- リノベーションリフォームが私の夢だった
私がこだわった5つのポイント
- 2LDKを一体化
- 回遊動線の活用
- キッチンを部屋の中心に設置
- 照明を全てダウンライトにした
リノベーションリフォームを終えて
リノベーションによって生まれ変わったこの家には私の夢がすべて詰まっています。
ずっとこうしたかったと思っていたことが全て形となり、私の理想の住まいがここに完成しました。
過去の思い出や孤独を包み込み、今の自分に寄り添ってくれる私だけの居場所ができたのです。
このリノベーションは単なるリフォームではなく、この先の人生をより豊かに自分らしく生きるための投資だと思っています。
この家で過ごす時間は私の心を癒し、日々の生活に安らぎを与えてくれています。
数年後の生活に余裕がなくなるかもしれませんが後悔はしていません。
老後を迎えるにあたって、毎日を快適で心地よく過ごせる場所があることは、精神的にも大きな支えになると信じているからです。
人生は一度しかありません。
だからこそ、心の声に従って生きることも大切だと実感しました。
夢が叶った今、この決断に深い満足感を覚えています。
読者の皆さんにも、どんな状況にあっても、自分の夢を諦めることなく追い続けてほしいと願っています。